大口径レーザービームをプロファイルする
~懸念点と解決法~

2015/08/18

大口径レーザービームをプロファイルする

大口径レーザービームのプロファイリングは業界共通のニーズであり、チャレンジでもあります。
ある研究者には小さいビームとされていても、他では大ビームということもあります。
例えば、「大口径」ビームと言われて、比較的小さい 5mmということもありますし、何十ミリ以上ということもあります。
これに対しDataRay社では、大口径ビームプロファイルを測定する複数のソリューションを提供しています。
これには、ビーム減衰をする外部オプティクスや、遠隔再イメージングを採用した直接測定と非直接測定があります。
この記事では、このソリューションいくつかと、各アプリケーションにベストのレーザービームプロファイラの選択をするために考慮すべき点を示します。
特に、我々が注目する以下の4つのオプションがあります。

  • 直接ビームプロファイル測定
  • 光学ファイバーテーパ
  • ビーム減衰
  • 補助レンズを使用したスクリーンの再イメージング

直接ビームプロファイル測定

カメラでのビームプロファイルの直接測定には、以下の利点があります。

  • すばやいセットアップ — 即座にレーザービームプロファイル測定が開始できる
  • 議論されたすべての方法で最も高い分解能
  • 光学歪をもたらす外部オプティクスがない

可能であれば、直接測定システムは、アライメントと校正を要する外部オプティクスを使用するよりもより速く、正確です。
大口径ビームプロファイルの直接測定に最適な製品は、DataRay社の大口径、高分解能の新製品、USB 3.0 CMOSビームプロファイルカメラを使用した WinCamD-LCM です。
このカメラは、2048 x 2048 ピクセルを持ち、ピクセルサイズは5.5µm、センサーのアクティブエリア径は11.3 x 11.3 mmです。

センサーアクティブエリア vs ビーム径

ビーム測定用にシステムを選択する際、重要な要素はセンサーサイズです。
完全なガウシアンビームであれば、非ガウシアンビームほどの大きなセンサーは必要ありません。
高品質のガウシアンビームには、一般的にはセンサーの最少径に対して3分の2ほどのビームサイズに制限することです。
例えば、5mmのアレイであれば、ビーム径 3.5mm、ビームを約 7.5mm以下に制限すべきだということです。

大口径ビームの外部的光学減衰

DataRay社は、ビーム減衰オプティクスを含む、複数の非直接測定ソリューションも提供します。
一度実際の倍率が計算されて入力されると、スクリーン上にオリジナルビームの径が読みだされます。

光ファイバーテーパ

DataRay社の最大エリアをもつカメラ TaperCamD20-15-UCD23は、入力アパーチャ 20 x 15 mmと、有効ピクセルサイズ 15µmを持つ、コヒーレントファイバーテーパバンドルを採用しています。
テーパの倍率係数は、カメラ内蔵メモリ内に光学歪を最小限にするためのDataRay社のPMF補正設定で、工場で事前設定されています。

ガリレオビーム減衰器

我々は、波長範囲(350-650 nm、650-1050 nm、1050-1620 nm)に対応し、様々な減衰ファクタを持つ、複数のoptical beam reducersを取り扱っています:

  • BR-X-2 – 1/2 減衰係数、13mm アパーチャ
  • BR-X-5 – 1/5 減衰係数、20mm アパーチャ
  • BR-X-10 – 1/10 減衰係数、30mm アパーチャ
  • BR-X-15 – 1/15 減衰係数、45mm アパーチャ
ガリレオビーム減衰器

補助レンズを使用したスクリーンの再イメージング

補助レンズを使用したスクリーンの再イメージング

固定焦点距離レンズを使用することで、ビームプロファイルカメラはレーザー照射スクリーンをCCDまたはCMOS状に再イメージできます。
通常、このようなレンズには、照射レベルの設定と補正を簡素化する手動アイリスが含まれています。

ビームプロファイルカメラを補助レンズと使用する、このアプローチは以下の利点があります。

  • 0.2-1.0 m 距離で、>700 mm 径の大口径レーザビームをプロファイルします。
  • 高価な減衰器を使わずに高出力ビームのプロファイルをします。
  • ソフトウェアの測定倍率に入ることで、クイック&シンプル設定とキャリブレーションが可能

レンズ倍率の測定と補正

DataRay社のソフトウェアは、ソフトウェアのカメラ設定オプションで手動で特定できる、既知の拡大、縮小倍率で補正できます。
このファクタを計算するには、カメラとレンズを既知の距離横へ動かし、スクリーン上の画像重心位置の横方向への変位を測定します。
例えば、カメラを横に 10mm動かし、画像重心が 400µm動いた場合、倍率は (0.4/10) = 0.04 と計算されます。
ソフトウェアに倍率ファクタとして0.04を入力すると、スクリーン上の外形が正しく計算されます。

スペックル減衰

静的スクリーンにスペックルが表示されますが、それは通常約 ±20% ほどの強度変調で、直径測定の精度に深刻に影響します。
それに対しては、DataRay社ソフトウエアのフィルターメニューにある、リニアエリアフィルターを使うことができます。
さらに、高速回転スクリーン(例えば、ホワイトラミネートなど)でも、スペックルの平均化をおこなえます。

アプリケーションノート

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