レーザー変位計をベースにした高精度レーザー振動計です。 マイケルソン干渉計の構造をもつ測定ヘッドと、本体で構成されています。

変位計として得られたデータから振動、速度、加速度の測定(計測)を行います。

製品一覧

[焦点距離固定式] LSV 120 NG

[焦点距離固定式] LSV 120 NG

汎用的に使用できるレーザー振動計です。 製造時に、ご指定の焦点距離に調整しますので製品出荷時の用途専用機器として使用できます。

[交換レンズ式] LSV 120NG/L

[交換レンズ式] LSV 120NG/L

交換式のレンズアダプターが測定ヘッドの外側にアタッチメントで取り付けてあります。 レンズアダプターの交換で、異なる焦点距離で使用できる拡張性を持ったレーザー振動計として使用できます。

  • 焦点距離となるアダプターはオプション(別売)となります。

[可変焦点式] LSV 2500 NG

[可変焦点式] LSV 2500 NG

焦点可変レンズをレーザー振動計に搭載した、中長距離での使用を目的とした自由度の高いレーザー振動計です。

[微小領域測定式] NA

[微小領域測定式] NA

測定用のレーザービームは対物レンズを通して焦点を絞った状態で対象物に照射します。 特に、AFMのカンチレーバーなどの微小エリアにビームをあてて、その振動を測定するのに適したレーザー振動計です。


測定原理

SIOS社のレーザー振動計はマイケルソン干渉計の構造を持った変位計をベースに設計されています。 本体に搭載されたHeNeレーザーを光ファイバーで測定ヘッドへ導入します。 測定ヘッド内は、2本のビーム(それぞれ『リファレンスビーム』と『測定ビーム』)に分割されます。

『リファレンスビーム』の測長距離は固定されています。 『測定ビーム』が測定対象の表面から反射された後、センサーヘッド内に戻り、異なる光路を伝搬したこの2本のビームは互いに干渉します。 観測されるそれぞれのビーム強度の変動から測定対象物の振動、速度、加速度を計測します。

図 1. マイケルソン構造の説明図 図 1.  マイケルソン構造の説明図


特長


1. 低周波振動域の測定(0~5 MHz程度)

変位計をベースにしたレーザー振動計は、低周波振動域(0~5 MHz程度まで)の測定に強みを持ちます。 これは、ほぼ停止状態にある測定対象物であってもその距離を測定できる変位計の最大の利点を持った振動計であることが理由です。

グラフ 1. SIOS社のレーザー干渉計で測定可能な『測定振動域』と『変位量』の関係

グラフ 1.  SIOS社のレーザー干渉計で測定可能な『測定振動域』と『変位量』の関係

2. 光学的に比較的に粗い表面でも測定可能

SIOS社のレーザー干渉計は測定対象物にレーザー焦点を合わせることができるようにレンズを搭載しています。

これは、光学的に比較的粗い表面からの反射による、スペックルパターンが生成された場合でも良好なSN比を確保するように設計されています。

測定対象物に測定ビーム焦点を合わせることで、表面の反射率に応じて測定範囲が制限されることもありますが、振動の振幅は非常に小さいため、振動測定でこれが問題になることはありません。

通常の変位測定も、使用可能な測定範囲内で行うことができます。

3. 高精度安定化 HeNeレーザーを搭載

レーザー振動計に搭載しているHeNeレーザー(ヘリウムネオンレーザー)は、そのコヒーレンス性と周波数安定性が計測にとって非常に重要であるため、高精度の測長と振動の測定の光源として広く使用されます。

SIOS社のレーザー振動計では、本体にHeNeレーザーを搭載し、熱放射の影響を受けないようにするために、光ファイバーを介して測定ヘッドに導入されています。

その他の高精度レーザー干渉計に搭載するHeNeレーザーもSIOS社で製造管理しており、安定した供給が可能です。

4. 柔軟なインターフェースカードとソフトウェア

機器本体には使用目的に応じてさまざまなインターフェースを装備できます。

  • アナログ / デジタル信号でのデータ排出、PCでの使用にはUSB、RS-232Cなど
  • 外部機器との使用を考慮したトリガー信号の入力など

振動測定用ソフトウェア InfasVIBROは、USB / RS232 インターフェース、または National Instruments社の DIOカード(PCIe-6535)と振動計の高速パラレルインターフェースの組み合わせを介して振動計を制御することができます。 このソフトウェアを使用すると、振動信号を表示、保存、および前処理できます。 また、生の信号を記録することで、測定値を制限なくオフラインで分析できます。

グラフ 2. 振動測定用ソフトウェア InfasVIBRO

グラフ 2.  振動測定用ソフトウェア InfasVIBRO
(上)FFTによる振動解析 (下)測定された振動データ


アプリケーション

SIOS社のレーザー振動計は、機械的振動を非接触で分析および測定する必要のあるすべてのアプリケーション分野で使用できます。

ほかの振動測定方法と比較した主な利点は、非接触で動作モード、時間領域で数ピコメートルの距離分解能を備えた広い測定範囲、そしてもちろん 0Hz~5MHzの周波数範囲です。 振動スペクトル、固有周波数、振動モードも決定できます。

測定ヘッドを真空チャンバーの窓の外側に置き、レーザービームをその窓に向けることで、真空チャンバー内の振動観察にも使用することができます。

ビームを焦点に合わせることで、ガラス表面上またはガラス表面を介した測定が可能になります。 これにより、真空内の物体の測定が非常に簡単になります。


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