パルスジェネレータ選び方ガイド

用途と拡張性で選ぶ、高精度タイミング制御

研究・開発・装置制御など、目的に応じて求められる機能や精度は異なります。
ここでは Quantum Composers の主要モデルを、使いやすさ・拡張性・精度の観点から紹介します。



複雑な波形や外部トリガ制御をしたい

Sapphire Plus(9200+シリーズ)

USB接続のコンパクトモデルながら、外部トリガによるバースト出力/デューティー動作など、高度なパルス制御に対応。
仮想チャネルでDelay/Width設定を追加し、Multiplexer機能で1出力から最大8種の異なるパルスパターンを生成できます。

  • 最大20 MHz、分解能 5 ns
  • 外部トリガ Re-Arm、Duty Cycleカウント対応
  • 仮想チャネル+Multiplexerによる多重化出力

用途例 : 外部信号に同期したバースト制御、複数光源やセンサーの複雑な駆動、実験装置の多段タイミング制御。


複数信号をシンプルに出したい

Sapphire(9200シリーズ)

最も手軽なUSBモデル。GUIでDelay/Widthを設定するだけで、複数チャネルの信号を簡単に出力できます。

  • 最大5 MHz、分解能 10 ns
  • 外部トリガ・ゲート制御対応
  • 2/4ch構成

用途例 : LED点灯制御、カメラ同期、センサー駆動、タイミング検証など。


高精度・多チャネルで制御したい

9520シリーズ(高精度パルスジェネレータの中心モデル)

Delay/Width分解能 250 ps、ジッター < 50 ps。
外部トリガでContinuous動作が起動可能で、後々の高度なパルス制御にも柔軟に対応します。
精度・安定性・操作性のすべてでバランスが取れた、Quantum Composersの基準モデルです。

  • 最大8ch構成、Delay/Width 250 ps
  • 外部トリガでContinuousモード起動
  • PLL同期対応(外部リファレンス入力使用時)

用途例 : レーザ同期、検出器駆動、精密遅延制御、計測トリガ分配など。


9420 : 内部基準で自律動作。シンプル構成の多チャンネル制御に。
9530 : 高精度PLL搭載。外部基準クロックに同期し、モードロックレーザーやシンクロトロンのバンチ信号との完全同期が可能。
9550 : 9520相当の性能を持つラックマウント型。最大36ch構成。多数装置の同期システムに最適。


モデル選定の指針

条件・優先事項

おすすめモデル

USB接続で高度な制御をしたい

Sapphire Plus

手軽に複数信号を出したい

Sapphire

最も汎用的で高精度な基準モデルを選びたい

9520

コストを重視し基本機能で十分

9420

外部PLL同期が必須

9530

8chを超える多チャンネルが必要

9550

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