OZ OpticsのND固定アッテネーター(拡大ビーム方式)は、マルチモード用途や、減衰ファイバーが使用できない、または適さないアプリケーションに最適です。
本アッテネーターは、マルチモードファイバーと組み合わせて使用することで、モードに依存しない固定減衰を実現します。挿入損失は、光の入射方法に影響されません。他のアッテネーター設計に比べ、大きな利点です。
構造は、コリメートおよび集光用の光学素子と、NDフィルターを搭載した中央のベースプレートから構成されます。レセプタクル型またはピグテール型から選択可能。
拡大ビーム設計により、プラグ型アッテネーターに比べ高出力にも対応。フィルターは固定式または交換式から選べ、実験用途における高い柔軟性を実現します。
特長
- モードに左右されない減衰レベル
- 耐久性に優れたコンパクト設計
- ピグテール型およびレセプタクル型をラインアップ
- 交換可能なフィルタータイプもご用意
- 幅広い波長域に対応
- 広い波長範囲
- シングルモード、偏波保持、マルチモードファイバーに対応
- 設計の自由度を高める拡大ビーム技術
- 低価格
仕様
- 反射減衰(戻り損失):ピグテイル型で25、40dB、レセプタクル型で14dB
- アッテネーション範囲:1~25dB、5dB単位
- 波長範囲:440nm~1625nm
- 動作温度:-20℃~65℃
- ファイバー長:標準でピグテイル型の両側 1m
用途
- CATV、LAN 、通信機器での使用
- レシーバーパッド
- 試験および測定
- 光学パワーの調整
注文方法
以下、それぞれのタイプ・パラメーターをご指定いただき、赤色の太字をハイフンでつないでいただくと型番になります。
例)ND-300-3ASC-1300-9/125-S-20
本体タイプ
- 着脱不可フィルター [ND]
- 着脱可能フィルター [RND]
コネクタータイプ
- 両端にコネクター付 [100]
- 両端にレセプタクル付 [200]
コネクターコード(入射側 出射側)
[ ] [ ]
- スーパーNTT-FC/PC [3S]
- ウルトラNTT-FC/PC [3U]
- アングルドNTT-FC/PC [3A]
- AT&T-ST [8]
- SC [SC]
- アングルドSC [SCA]
-
※入力側にアングルドFCコネクター用のレセプタクル、出力側はSCコネクターの場合は [3ASC] としてください
-
※その他のコネクターについては こちらを参照
波長(nm)
[ ] nmで指定ください。(1550 nm は 1550)
ファイバーコア / クラッドサイズ(µm)
[ ] / [ ]
-
※標準ファイバーサイズは こちらを参照
ファイバータイプ
- マルチモード [M]
パッチコードアッテネーション
- 5dB [5]
- 10dB [10]
- 15dB [15]
- 20dB [20]
- 25dB [25]
本体タイプ
- 着脱不可フィルター [ND]
- 着脱可能フィルター [RND]
メーカー用製品特定コード [11]
波長(nm)
[ ] nmで指定ください。(1550 nm は 1550)
ファイバーコア / クラッドサイズ(µm)
[ ] / [ ]
-
※標準ファイバーサイズは こちらを参照
ファイバータイプ
- マルチモード [M]
- シングルモード [S]
- 偏波保存 [P]
反射減衰量(戻り損失)
- 25dB [25]
- 40dB [40]
- 50dB [50]
- 60dB(波長1300nm1550nmのみ) [60]
コネクターコード(入射側 出射側)
[ ] [ ]
- スーパーNTT-FC/PC [3S]
- ウルトラNTT-FC/PC [3U]
- アングルドNTT-FC/PC [3A]
- AT&T-ST [8]
- SC [SC]
- アングルドSC [SCA]
-
※入力側にアングルドFCコネクター用のレセプタクル、出力側はSCコネクターの場合は [3ASC] としてください
-
※その他のコネクタについては こちらを参照
ファイバー被膜タイプ
- 外径900ミクロン [1]
- 外径3mmケブラ補強PVCケーブル [3A]
-
※その他のファイバ被膜タイプについては こちらを参照
ファイバー長 (m)
[ ] 入力側に 1m、出力側に 7mを注文する場合は [1,7] としてください。
パッチコードアッテネーション
- 5dB [5]
- 10dB [10]
- 15dB [15]
- 20dB [20]
- 25dB [25]
FAQ
Q1ND 固定アッテネータとバットジョイント式アッテネータのメリット・デメリットは?
バットジョイント式は、もともと通信分野を想定して設計された方式です。波長は 1300 nm と 1550 nm に限定され、ファイバー径も 9/125 µm、50/125 µm、62.5/125 µm の3種類のみ。つまり「テレコム規格内なら安くて手軽」、これが大きな魅力です。
一方で、通信規格から外れた波長や特殊ファイバー径、高出力レーザーを扱いたいときは ND 固定アッテネータ(拡大ビーム方式)の出番です。ビームをいったん拡大して ND フィルターで減衰させる構造なので、取り外し式フィルターを差し替えるだけで減衰量を変えられますし、ハウジングを替えずに複数フィルターを共有できる柔軟性もメリット。もちろん高出力にも強い設計。ただしコストはバットジョイント式より上がります。コストか汎用性か──ここが選択ポイントです。
Q2ND フィルター方式とビームブロッキング方式の長所・短所は?
マルチモードファイバーにレーザーを入れると、出射面がキラキラと「スペックル模様」になります。ファイバーを曲げるたびに模様が揺れ、それがそのまま出力揺らぎになる現象を"モーダルノイズ"と言います。ND フィルター方式はビーム全体を均一に減衰させるため、このモーダルノイズの影響が比較的小さく、出力が安定しやすいのが強みです。
いっぽうビームブロッキング方式は、光の一部を物理的に遮って減衰させる構造です。高出力に対しても安心して使え、減衰量をさらに大きく取れるのが利点。ただし「どのモードを遮るか」が場当たり的になるため、マルチモードでレーザーを使うと 1 dB 以上の出力揺らぎが出る場合もあります。必要な減衰量と許容できる出力変動、どちらを重視するかで選ぶとよいでしょう。
Q3モード依存性とモーダルノイズとは?
マルチモードファイバーの中では、光が複数の経路(=モード)を取りながら伝わります。レーザーのようにコヒーレントな光を入れると、経路ごとの干渉でスペックルが現れ、ファイバーを曲げるたびに経路が入れ替わるので出力がフワフワ変動します。これがモーダルノイズ。
LED のような広帯域光源ならスペックルが立たないため、ほとんど無視できます。
Q4取り外し式フィルター設計で自前のフィルターを付けられますか?
はい、付けられます。標準ホルダーは直径 12.7 mm、厚さ 3 mm までのフィルターに対応。
もっと小さいフィルターなら保持枠に組んで差し込めば OK ですし、大径フィルターについてもカスタムでホルダーをお作りします。お気軽にご相談ください。
アプリケーションノート
ND固定アッテネーターで実現 —モード非依存の減衰—
コヒーレント光源をお使いのアプリケーションでモード独立性が求められるシーンに最適です。
本アッテネーターを挿入したシステムなら、 入力ファイバーを曲げても 出力ファイバー内のすべてのモードが均一に減衰します。 なお、減衰量は波長によって変化します。 NDフィルターの波長別減衰カーブをご確認ください。
この製品に関するお問合せフォーム
フォームが表示されるまでしばらくお待ちください。
しばらくお待ちいただいてもフォームが表示されない場合、恐れ入りますが こちら までお問合せください。