ファイバコイルは、光ファイバジャイロスコープ(FOG)の心臓部を形成します。ファイバコイル内を逆方向に伝搬する2つの光信号は位相差を生じ、この位相差がコイルに加わる回転速度に比例します。ファイバコイルの長さと直径が大きいほどFOGの感度は高くなります。
応力誘起型の高複屈折偏波保持(PM)シングルモードファイバーで構成されたコイルは、FOGにおいて最良の性能を発揮します。PMファイバーは光パワーの大部分を偏波軸に沿って保持するため、信号フェージングを回避できます。ファイバコイルは専用の巻線機で丁寧に巻かれ、熱や応力の勾配、非対称性を最小化することが重要です。
OZ Opticsは、完全カスタム仕様のファイバコイルを設計・製造・試験する能力を備えており、シュープ効果を低減するために四重極巻きなどの対称巻き手法を採用しています。さらに八重極巻きや16極巻きも選択可能で、より高感度なファイバコイルを実現できます。また、ファイバーの機械特性に適した接着剤を用いることで、最適なソリューションをご提供いたします。
光ファイバジャイロスコープは現在、自律走行車両をはじめとする民生用途から軍事用途まで幅広く利用されています。OZ Opticsは、自動運転車向けに低寸法のファイバコイルをご提供しており、コーティング径100 µmおよび135 µmのファイバーも選択いただけます。さらに、当社の巻線機は高精度かつ低張力でコイルを巻くため、コイル応力を最小限に抑えることが可能です。

Fiber Coil

Visual Inspection of Fiber Coil while Winding
特長
- カスタマイズ設計 / 製造可能
- 高い対称性
- 高い安定性 / 信頼性
- 低偏波クロストーク(PMファイバーのみ)
- 低温度感度 / 低Shupe error
- 低振動感度
- デザイン、テスト、組合せサービスあり
仕様
| 仕様 | 典型値 |
|---|---|
| コイルタイプ*1 | ウェット もしくは ドライ framed もしくは フリースタンディング型 |
| ファイバータイプ | PM もしくは SMファイバー |
| 動作波長 | 840 nm, 1060 nm, 1310 nm, 1550 nm |
| ファイバー長 | 10 m ~ 5 km |
| ファイバー径 | 100 µm, 135 µm, 165 µm, 250 µm |
| コイル内径 | 15 mm ~ 120 mm |
| コイル高さ | 5 mm ~ 75 mm |
| ワインディングパターン | 単極子、四重極、八重極、十六重極 もしくはカスタム |
| 挿入損失 | 0 ~ 40 ℃ |
| PER | > 20 dB |
| 動作温度範囲 | -40 ~ 80 ℃ |
| 保存温度範囲 | -55 ~ 100 ℃ |
-
※1フリースタンディング型はウェットタイプのみ対応
Winding Patterns:
用途
- 光ファイバージャイロスコープ
- 自動運転
- 光ディレイライン
- 光ファイバー電流検出
注文方法
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