254nm殺菌ランプ用UV放射計(照度計 / 線量計)
X1 & UV-3725

【測定対象】 殺菌用低圧水銀ランプ(254nm)

低圧水銀ランプ(波長254nm)の、放射照度(mW/cm2)および線量(J/cm2)を測定

X1 & UV-3725 概要

UV-C 殺菌消毒 (主に 254nm の低圧水銀ランプを使い紫外線殺菌照射 UVGI とも呼ばれます)は、空気と表面の消毒に効果的な手法です。たとえば、院内感染(HAI)と戦うために医療施設での使用が増えています。暖房換気空調(HVAC)システムの UV-C ランプは、結核菌やインフルエンザウイルスなどの空中浮遊病原体の感染を防ぐことができます。ポータブル UV-C ランプシステムは、病室や手術室の除染プロセスで使用されます。

経年劣化する UVC ランプの殺菌効果が維持されるようにするには、UV 線量をチェックする必要があります。そのためには適切に認定されたUV放射計で放射照度を測定することが重要です。さらに、人体が紫外線にさらされる可能性がある場合は、皮膚や目への潜在的なリスクも判断する必要があります。1 つの計測器で両方の測定を実行するには、非常に広いダイナミックレンジの UV 放射計が必要です。

UVC 254nm 低圧水銀ランプ用の放射照度検出器 UV-3725

UV-37 シリーズ検出器は、UV スペクトル範囲の放射測定用に特別に開発され、長年にわたって産業および科学用途で使われています。

UV-3725 には、光学バンドパスフィルターを備えたフォトダイオードが含まれています。このフォトダイオードは、殺菌 UV-C 低圧水銀ランプの有効スペクトル範囲でのみ高感度です。

放射照度を測定するためには、検出器の入射口(コサイン FOV 付き拡散板)を測定したい面に向けてください。拡散板とフォトダイオードは、あらかじめ UV でエージングされているので、使い始めてからの UV 放射による変質の影響を削減します。UV-3725 検出器は、集中的に使用しても、経年変化の影響はほとんどありません。変更はすべて記録されるので、推奨の年次再校正で修正されます。

UV-3725 のフォトダイオードは、数ピコアンペア(10 - 12 A)から数マイクロアンペア(10 - 6 A)の範囲で、測定信号と放射照度に厳密なリニアリティがあります。ハンディ型表示計 X1 に接続すると、0.001µW /cm2 の分解能で、2000 mW /cm2 まで放射照度を正確に測定できます。

校正

絶対単位で信頼性の高い測定を行うには、国家計量研究所(NMI)規格へのトレーサビリティでの校正が必要です。1993年以来、ギガヘルツオプティック社の測定ラボは、PTB(ドイツ物理工学研究所)および DAkkS(ドイツ認定機関)により、スペクトル応答性と分光放射照度の測定に関する校正所として認定されています。すべての工場校正は、認定された校正研究所の校正標準と品質管理に密接に基づいています。したがって、同社の工場校正は、可能な限り最高レベルのトレーサビリティを提供し、長年にわたって世界中で受け入れられています。

個々の産業、研究、医療機関の要件に従って、測定ラボの一部は DAkkS により DIN EN ISO / IEC 17025 テストラボとして認定されています。ギガヘルツオプティック社はオプションで、工場証明書に加えて、UV-3725 と 表示計X1 の DIN EN ISO / IEC 17025 テスト証明書を提供できます。

測定ヘッド UV-3725 はそれぞれ、254nm でのスペクトル放射照度応答性について個別に校正されています。

ハンディ型表示計 X1

表示計 X1 は、UV-3725 検出器からの信号を計算し、測定された放射照度を絶対単位(mW/cm2)で表示します。低圧水銀ランプ 254nm に関連する安全規格 ICNIRP/ACGIH/ IEC 62471 の危険放射照度値(µW / cm2)でも表示します。内蔵の信号アンプは、検出器の広いダイナミックレンジをサポート します。放射照度に加えて、線量は J/cm2 で表示することもできます。X1 には「ピークホールド」表示機能もあります。2つの単三電池を収納して、人間工学に基づいた表示計のハウジングは、モバイルでの使用を想定しています。別売りのユーザーソフトウェア S-X1 を使えば USB インターフェースを介して PC から測定器を操作することもできます。ソフトウェア開発キット(S-SDK-X20)を使用すると、測定デバイスをユーザーのソフトウェアに統合できます。

UV-3725 検出器のスペクトル感度(一般値)

UV-3725 検出器のスペクトル感度(一般値)

検出器 UV-3725 の良好なコサイン応答性

検出器 UV-3725 の良好なコサイン応答性

UVC 254nm の放射照度と線量を測定するための UV放射計 X1 & UV-3725

UVC 254nm の放射照度と線量を測定するための UV 放射計X1 & UV-3725


特長

  • 着脱式の検出器を備えたモバイル測定器
  • 使いやすく、殺菌用の高い放射強度からリスク評価用の低い放射レベルまで広い測定範囲をカバー

仕様

全般 殺菌用低圧水銀ランプ254nmのUV放射計

測定範囲

254 nm 低圧水銀ランプで 0.004 µW/cm2 から 2000 mW/cm2

主な用途

空気中や表面の紫外線殺菌照射UVGIの評価

校正

254 nm での絶対校正

測定ヘッド UV-3725

波長感度

UV-C 254 nm

応答性(一般値)

5E-5 A/(W/cm2) @ 254 nm

ハウジング

直径 : 37 mm
高さ : 21 mm

入力光学系

直径 8 mm の拡散板ウィンドウ, f2 ≤ 3 %

ケーブル長

2 m

温度範囲

(5~40)°C

温度係数

-0.0595 %/K

表示計 X1 ピークホールド機能付きの放射照度 mW/cm2 および線量 J/cm2 を表示するためのハンドヘルドメーター

電源

単三電池 2本 ~ 250時間動作(バックライト付きディスプレイ OFF時)
USBインターフェースからの給電

インターフェース

USB(HIDデバイス)

温度範囲

動作時 : 5°C ~ 40°C
保管時 : -10°C ~ 50°C

表示

液晶グラフィックディスプレイ : 97 x 32 ピクセル
ディスプレイエリア : 14.3 x 35.8 mm
切り替え可能な LEDバックライト

フロントパネル制御

3ボタン, メニューシステム

外形寸法

145 x 63 x 30 mm(L x W x H)

重さ

150 g


注文情報

製品

15312097   UV-3725-5

UV-C検出器, 工場による校正証明書付き

15312065   X1-5

表示計, 2 x 1.5 V 単三電池, USBケーブル, マニュアル, 収納ケース
※ 2022年7月より収納ケースが付属品に追加されました。

15312791   UV-37253727FOV80

80° 視野角のアダプター

15312782   UV-37253727BRACKETMOUNT

測定ヘッド UV-3725用のブラケットマウント, M6 ネジ穴付き

15312240   KP-UV3725X1-E-I

校正オプション, DIN EN ISO/IEC 17025試験証明書(DAkkS認定), 254 nm 水銀ランプでの校正

再校正

15300518   K-UV3725-S

検出器 UV-3725の再校正, 工場による校正証明書付き(ドイツの校正ラボにて実施)

15300671   K-X11-C

校正済みの電流源を使用し、表示計 X1-5の電流校正と調整, 工場による校正証明書付き(ドイツの校正ラボにて実施)

15311967   KKP-UV3726X1-E-I

検出器 UV-3726と、表示計 X1の再校正, DIN EN ISO/IEC 17025試験証明書(DAkkS認定),
254 nm 水銀ランプでの校正(ドイツの校正ラボにて実施)

ソフトウェア

15298167   S-X1

表示計 X1用のユーザーソフトウェア

15298071   S-SDK-X20

ソフトウェア開発キット


図面


測定のヒント

低い照度レベルのUVC光を測定する時のヒント 以下の設定をおすすめします。

積算時間を長めに設定。
できれば 1秒に設定してみてください。

【操作】
表示計 X1 Main menu > Setup > Integration > 時間を設定

Zero Adjustを実行。
表示計 X1内部の回路の影響をリセットします。

【操作】
表示計 X1 Main menu > Setup > Zero Adjust(表示計 X1-5をリスタートする時も、自動的にZero Adjustが実行されます)

Offset調整を実行。 暗信号、または暗信号+周囲の光をリセットします。
暗信号のリセットは、測定ヘッドに保護キャップをつけた状態で行います。

【操作】
表示計 X1 Main menu > Offset=0

暗信号+周囲の光のリセットは、測定ヘッドの保護キャップを外し、
測定対象のUV光源をOFFにして、周囲の光が安定している状態で
Offsetを実行してください。

【操作】
表示計 X1 Main menu > Offset=C

  • 注意 : Offset=CW を実行すると周囲の光の測定量を次回の測定値から差し引いて表示します。
        ノイズとなる周囲の光量が不安定な状態では、Offset=CW を実行しないでください。

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