音響光学(Acousto-Optics)素子は、音響波を使って光学媒体内に回折格子をつくります。 RFシグナルのパワーが変われば、回折する光の総量が比例して変わります。 AOモジュレータは、セットした周波数で ON/OFFの繰り返し、メカニカルシャッターを超える速度(最大70MHz)で、光の強度を制御 ・ 変調できます。

また、可変のアッテネータ(透過光の強度をダイナミックに制御)のようにも使えます。 G&H社のAOモジュレータは低散乱と高ダメージ閾値を最適化しています。

G&H社は、紫外・可視・近赤外からCO₂レーザー波長まで、幅広い波長に対応するAOMを提供しています。低散乱、高いレーザー損傷耐性を重視した設計に加え、高速変調、大口径、高出力レーザーなど、用途に合わせた製品選定が可能です。

AOMはRFドライバと組み合わせて使用します。オプトサイエンスでは、使用波長、レーザー出力、ビーム径、必要な変調速度などを確認し、AOMとRFドライバを組み合わせてご提案します。

AOMとは

AOMは、音響光学結晶に取り付けられたトランスデューサへRF信号を入力し、結晶内部に音響波を発生させるデバイスです。

音響波によって結晶内部の屈折率が周期的に変化し、レーザー光に対する回折格子として働きます。RFパワーを変化させると、0次光から1次回折光へ振り分けられる光量が変化するため、レーザー光の強度を電子的に制御できます。

RF信号をON/OFFすることで高速な光スイッチとして使用できるほか、RFパワーを連続的に変化させることで、アナログ強度変調や光パワー制御を行えます。

また、1次回折光にはRF周波数に相当する光周波数シフトが生じるため、ヘテロダイン干渉計、レーザードップラ計測、原子・量子光学などにも利用されます。

AOM AOM(音響光学変調器)の動作原理

G&H社製AOMの特長

高速な光強度変調

G&H社の高速AOMには、変調レート最大200MHz、立ち上がり時間最短4nsに対応する設計があります。
AOMの応答速度は、音響波がレーザービームを横切る時間によって決まります。高速化にはAOM内部でビームを小さく絞る必要があるため、必要な速度だけでなく、ビーム径やレーザー出力も含めた選定が重要です。

低散乱・高いレーザー損傷耐性

G&H社のAOMは、低散乱と高いレーザー損傷耐性を重視して設計されています。

高速変調向けの小口径タイプから、大きなビーム径や高い光パワーに対応するタイプまで、用途に応じた製品を選択できます。

紫外から赤外まで幅広い波長に対応

結晶石英、二酸化テルル、ゲルマニウムなど、使用波長やレーザー条件に応じた音響光学材料を採用しています。

紫外、可視、近赤外、中赤外のほか、9.4µmおよび10.6µmのCO₂レーザー波長にも対応します。

高出力CO₂レーザー向けAOM

G&H社のI-M0シリーズは、単結晶ゲルマニウム、ARコーティング、音響・熱管理技術を組み合わせた高出力CO₂レーザー向けAOMです。

CO₂レーザーの外部変調やパワー制御に対応し、低挿入損失、ビーム品質、ポインティング安定性、高い光パワー耐性を重視した設計です。9.4µm帯を使用するPCB穴あけ用途などにも適しています。

AOMとRFドライバを組み合わせて選定

AOMを使用するには、中心周波数、必要RFパワー、変調方式に適合したRFドライバが必要です。

G&H社は、アナログ変調、デジタル変調に対応するRFドライバに加え、同期、パルス整形、ファーストパルス抑制、マルチチャンネル動作など、用途に合わせた機能を提供しています。


製品一覧 ・ データシート

AOMは、まず使用波長から候補を絞り込みます。そのうえで、必要な立ち上がり時間、AOM内部でのビーム径、
レーザー出力、アクティブアパーチャ、RF中心周波数などを確認します。

表中の動作周波数は、AOMを駆動するRF信号の搬送周波数です。
レーザー光をON/OFFできる変調レートとは異なる仕様なので、ご注意ください。
モデル名に各製品のデータシートへのリンクを設定します。


機能と用途

高速ON/OFF・強度変調

RF信号によってレーザー光を高速にON/OFFし、光パワーを連続的に調整できます。レーザー加工のブランキング照射量制御画像の階調制御などに使用されます。

パルス生成・タイミング制御

CWレーザーから任意のパルス列を生成し、照射時間やデューティ比を制御できます。レーザー加工顕微鏡イメージングなどに適しています。

光周波数シフト

1次回折光には、入力したRF周波数に相当する光周波数シフトが生じます。ヘテロダイン干渉計レーザードップラ計測レーザー線幅測定などに利用されます。

原子・量子光学

レーザー冷却原子トラップ量子ビットの光制御など、光強度・周波数・照射タイミングを精密に制御する実験に使用されます。


AOM の選び方

AOMの選定で最も重要な要素は、要求される変調速度です。
必要な速度によって、使用する音響光学材料、AOMの設計、AOM内部でのビーム径、組み合わせるRFドライバが変わります。
そのうえで、使用波長、レーザー出力、変調方式、消光比などの条件から製品を絞り込みます。

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