サイエンティフィックCMOS(scientific CMOS)は、高精度の定量的科学測定に理想的な高度な性能上の特長をいくつか備える画期的な技術です。
このマルチメガピクセルセンサーは、読み取りノイズ、ダイナミックレンジ、フレームレートのいずれも妥協することなく、広視野と高分解能を提供します。
製品一覧
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超高性能サイエンティフィックカメラ
Andor CB2 シリーズAndor CB2 は、柔軟性・高速性・低ノイズを求める研究用途のために設計された、Sony製 sCMOS センサー搭載の超高性能サイエンティフィックカメラです。
200〜1000 nm の波長域に対応し、解像度は 0.5 MP 〜 24.5 MP まで幅広くラインナップ。
多様な観測ニーズに応える構成です。 -

高機能汎用sCMOSカメラ
ZL41 Wave sCMOSZL41 Wave 物理科学と天文学に特化したZyla sCMOSシリーズの次世代モデルです。優れたイメージングと分光の柔軟性、狭い光学スペースに対応するコンパクトさ、豊富なソフトウェア互換性を持ち、卓越した価格性能比を実現しています。
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高性能sCMOSカメラ
Marana sCMOSMaranaは、最新の高性能sCMOSカメラプラットホームで、天文学や物理科学への利用に適しています。 Marana 4.2B-11背面照射sCMOSモデルは、量子効率 (QE) 95%、真空冷却による冷却温度は業界トップの -45°Cを実現しています。
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EUV|軟X線対応 最速sCMOSカメラ
Marana-X sCMOSMarana-Xは、EUVおよび軟X線アプリケーション向けの革新的なsCMOSプラットフォームです。 市場をリードする性能と汎用性を備え、4.2メガピクセルの高解像度アレイを50ミリ秒未満で読み取り、低ノイズを実現。 11µmと6.5µmの2種類を展開しています。
sCMOSカメラとは
sCMOS(Scientific CMOS)は、微弱光の検出、高速撮影、広視野・高解像度のイメージングなど、
科学計測に求められる性能を追求したCMOSカメラです。
一般的なCMOSイメージセンサーと同様に、各画素にフォトダイオードと信号増幅回路を備え、
センサー内の列ごとに信号を並列読み出しします。多数の画素を同時並行で読み出すことにより、
多画素センサーでありながら高速な画像取得と低い読み出しノイズを両立できます。
sCMOSカメラの主な特長は、次のとおりです。
- 低い読み出しノイズ
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高い量子効率
- 高速なフレームレート
- 広いダイナミックレンジ
- 多画素・広視野での撮影
- ROIによる高速読み出し
- 外部トリガや周辺機器との同期
これらの特長から、天文学、量子光学、冷却原子、分光、流体計測、プラズマ計測、X線・EUVイメージング、ハイパースペクトルイメージングなど、
幅広い研究・計測分野で使用されています。AndorのsCMOSカメラは、特に物理科学や天文学向けに、微弱光、高速現象、長時間露光、
紫外・EUV・軟X線など、測定条件に応じた複数のシリーズを展開しています。
ただし、sCMOSカメラは、量子効率や読み出しノイズなど、単独の仕様値だけで選ぶことはできません。使用波長、入射光量、露光時間、
必要な時間分解能、撮影範囲、光学系との組み合わせなどを総合的に確認することが重要です。
Andor sCMOSカメラの特長
微弱光から高速現象までカバーする幅広いラインアップ
Andorは、高解像度、高速撮影、深冷却、紫外感度、EUV・軟X線直接検出など、異なる測定目的に対応したsCMOSカメラを展開しています。
高解像度撮影には24.5 MPセンサーを搭載したCB2 High Res、高速現象にはグローバルシャッターを採用したCB2 High Speed、微弱光・長時間露光には真空冷却対応のMarana、EUV・軟X線の直接検出にはMarana-Xなど、測定条件に応じて選択できます。
高感度・低ノイズを支える冷却技術
科学計測用カメラでは、読み出しノイズだけでなく、センサー内部で発生する暗電流も検出限界に影響します。特に微弱光を長時間露光する場合は、露光時間が長くなるほど暗電流によるノイズが蓄積するため、センサー冷却が重要になります。
Maranaシリーズでは、真空冷却によってセンサーを-45℃まで冷却し、暗電流を抑えながら微弱信号を取得できます。CB2シリーズも、空冷に加えて液体冷却に対応し、長時間露光や低光量条件での測定をサポートします。
高速撮影と高い時間分解能
sCMOSの並列読み出し技術を活かし、フルフレームでの高速撮影に加えて、ROIを設定することでさらに高いフレームレートを得られます。
CB2 High Speedは、速度を重視する測定向けに設計され、グローバルシャッターによって画面全体を同じタイミングで露光できます。移動体、流体、振動、波面、高速反応など、撮影領域内の時間差を抑えたい測定に適しています。
ZL41 Waveでは、イメージングに加えて高速分光モードを備え、モデルによってはPIVに適したグローバルシャッターや高速な連続スペクトル取得に対応します。
可視光からUV、EUV・軟X線まで対応
AndorのsCMOSラインアップは、可視・近赤外域だけでなく、紫外、EUV、軟X線にも対応しています。
CB2 UVは200~400 nmの紫外域に最適化され、UVイメージングや紫外分光に対応します。Marana-Xは、コーティングを施していない背面照射型センサーを採用し、EUVから軟X線領域を直接検出するために設計されています。
研究設備や装置へ組み込みやすい接続性
測定システムを構築する際は、センサー性能だけでなく、データ転送速度や制御環境も重要です。
AndorのsCMOSカメラは、USB 3.0、Camera Link、CoaXPress、10GigEなど、モデルに応じたインターフェースを用意しています。ZL41 WaveはWindows、Linux、LabVIEW、MATLAB、Pythonのほか、ASCOM、EPICS、Tangoなどの環境にも対応しており、研究室の計測システムから天文台、大型研究施設まで幅広い環境へ組み込めます。
用途・測定条件から選ぶAndor sCMOSカメラ
AndorのsCMOSカメラは、モデルによってセンサーサイズ、画素サイズ、感度、冷却性能、フレームレート、シャッター方式、対応波長が異なります。
まずは、「何を撮影するか」ではなく、「どのような条件で測定するか」から候補を絞り込むことが重要です。
| 測定目的・条件 | 推奨シリーズ | 選定の考え方 |
|---|---|---|
| 広い範囲を高解像度で 撮影したい |
CB2 High Res | 24.5 MP、2.74 µm画素の高解像度センサーを搭載。広視野を維持しながら微細構造を取得したい測定に適しています。 |
| 高速で変化する現象を 撮影したい |
CB2 High Speed | 高速フレームレートとグローバルシャッターに対応。移動体、波面、流体、振動、高速反応などの撮影に適しています。 |
| 紫外光を高感度に撮影したい | CB2 UV | 200~400 nmの紫外域に最適化。UVイメージング、紫外分光、放電・プラズマ観察などに適しています。 |
| 微弱光を長時間露光したい | Marana | 高い量子効率と-45℃の真空冷却により、暗電流を抑えた微弱光測定に対応します。 |
| 広視野で微弱な天体や現象を 観測したい |
Marana | 大型センサーと大きな画素を備えたモデルを選択可能。天体測光、スペースデブリ、微弱発光などに適しています。 |
| EUV・軟X線を直接検出したい | Marana-X | EUV・軟X線の直接検出向けに設計。EUVリソグラフィー、HHG光源評価、軟X線分光、トモグラフィーなどに対応します。 |
| イメージングと分光の両方に 使用したい |
ZL41 Wave | イメージング、ビニング、マルチトラック分光、高速スペクトル取得などに対応する汎用モデルです。 |
| PIVや流体計測で 連続する2枚の画像を取得したい |
ZL41 Wave 5.5/CB2 High Speed |
グローバルシャッターを使用し、画面内の時間差やローリングシャッター歪みを抑えます。 |
| 感度・速度・価格のバランスを 重視したい |
ZL41 Wave | 物理科学、天文学、分光、量子イメージングなどに幅広く使用できる汎用性の高いシリーズです。 |
sCMOSカメラを選ぶ7つのポイント
1.使用波長と量子効率
量子効率(QE)は、センサーへ入射した光子のうち、どの程度を電子信号へ変換できるかを示す指標です。量子効率が高いほど、同じ入射光量からより多くの信号を得られます。
ただし、仕様表に記載された最大量子効率だけでは判断できません。量子効率は波長によって変化するため、実際に使用する波長におけるQE曲線と、カメラウィンドウの透過特性を確認する必要があります。
UV、可視光、近赤外、EUV、軟X線では、適したセンサー構造やカメラウィンドウが異なります。波長域が特殊な場合は、最初に対応モデルを絞り込むことが重要です。
2.読み出しノイズ
読み出しノイズは、センサーに蓄積された信号を読み出す際に発生するノイズです。入射光量が少ないほど、読み出しノイズがS/N比に与える影響が大きくなります。
特に短時間露光や微弱光の高速撮影では、読み出しノイズの低いモードが有効です。一方、読み出し速度やシャッターモードを変更すると、読み出しノイズが変化する場合があります。
「最小読み出しノイズ」だけを見るのではなく、実際に使用するフレームレート、ビット深度、シャッターモードでの値を確認してください。
3.冷却温度・暗電流・露光時間
暗電流は、光が入射していない状態でもセンサー内部で発生する電子です。露光時間が長くなるほど暗電流が蓄積し、微弱信号の検出を妨げます。
短時間露光では読み出しノイズが重要になりますが、数秒から数分以上の露光では、冷却温度と暗電流の影響が大きくなります。天体観測、微弱発光、化学発光、長時間分光などでは、深冷却モデルが有効です。
4.画素サイズとセンサーサイズ
画素サイズは、空間分解能と感度のバランスに関係します。
小さい画素は、像を細かくサンプリングしやすく、高解像度撮影や低倍率光学系に適しています。一方、大きい画素は1画素あたりの受光面積が大きく、同じ照度であれば、より多くの光子を集めやすくなります。
また、センサーサイズが大きいほど、一度に撮影できる視野を広げられます。ただし、光学系のイメージサークルが不足すると、センサー周辺部まで有効に使用できません。
画素サイズとセンサーサイズは、対物レンズの倍率、NA、レンズの焦点距離、分光器の像倍率などと合わせて選定する必要があります。
5.フレームレートとROI
高速現象を撮影する場合は、フルフレーム時の最大フレームレートを確認します。
ただし、実際のフレームレートは、使用する解像度、ビット深度、シャッターモード、インターフェース、露光時間によって変化します。画面全体が不要な場合は、ROIで読み出し領域を限定することで、さらに高速化できる場合があります。
必要な撮影時間とデータ量も含め、PC、ストレージ、フレームグラバーまで含めた構成を検討することが重要です。
6.ローリングシャッターとグローバルシャッター
ローリングシャッターは、センサーの行ごとに露光の開始と終了時刻がずれる方式です。低ノイズ、高感度、高速読み出しを得やすく、動きの少ない対象や一般的な科学計測に適しています。
グローバルシャッターは、すべての画素をほぼ同じタイミングで露光します。移動体、流体、振動、PIV、パルス光源との同期など、画面内の時間関係を正確に保ちたい測定に適しています。
グローバルシャッターは常に優れているわけではなく、モデルによっては読み出しノイズやフレームレートとのトレードオフがあります。測定対象の動きと必要な同期精度から選択します。
7.ダイナミックレンジとデータ転送
ダイナミックレンジは、飽和せずに測定できる最大信号と、ノイズに埋もれず検出できる最小信号の幅を表します。
明るい領域と暗い領域が同一画面内に存在する測定や、光量変化の大きい現象では、ウェル容量、読み出しノイズ、A/Dビット深度、HDRモードを確認します。
また、高解像度・高フレームレートで撮影すると、短時間でも大容量のデータが発生します。USB 3.0、Camera Link、CoaXPress、10GigEなどの接続方式と、PC側の処理能力、保存速度を含めて選定してください。
FAQ
Q1sCMOSカメラと一般的なCMOSカメラは何が違いますか?
どちらもCMOSイメージセンサーを使用しますが、sCMOSカメラは、科学計測で求められる低ノイズ、高感度、定量性、冷却性能、広いダイナミックレンジ、外部同期などを重視して設計されています。
一般的な産業用CMOSカメラが外観検査や画像認識を主な目的とするのに対し、sCMOSカメラは、微弱な光信号を数値として精度よく取得することを重視しています。
Q2sCMOSとEMCCDはどちらが高感度ですか?
測定する光量によって異なります。 極めて光子数が少ない条件や単一光子レベルの測定では、電子増倍機能を持つEMCCDが有利になる場合があります。一方、sCMOSは低読み出しノイズ、高い量子効率、多画素、広視野、高速読み出しを両立しやすく、微弱光から中程度の光量まで幅広い条件で高いS/N比を得られます。 カメラ方式だけで決めず、入射光量、露光時間、撮影速度、必要な視野を含めて比較することが重要です。
Q3量子効率と読み出しノイズは、どちらを優先すべきですか?
入射光量と露光時間によって優先順位が変わります。 光子数が極めて少なく、短時間露光を繰り返す場合は、読み出しノイズの影響が大きくなります。光量が増えるにつれて、量子効率や光ショットノイズの影響が相対的に大きくなります。 長時間露光では、読み出しノイズだけでなく、暗電流と冷却温度も確認する必要があります。QE、読み出しノイズ、暗電流を個別に比較するのではなく、実際の測定条件で得られるS/N比を基準に選定します
Q4グローバルシャッターが必要なのは、どのような測定ですか?
撮影対象が高速で移動する場合や、画面内のすべての位置を同じタイミングで露光する必要がある場合に有効です。 代表的な用途として、PIV、流体計測、移動体撮影、振動計測、波面センシング、パルスレーザーとの同期、時間変化の速い発光現象などがあります。 静止した対象や変化の遅い現象では、ローリングシャッターでも問題にならない場合が多く、低ノイズや高感度を優先できることがあります。
Q5画素サイズは小さいほど高解像度になりますか?
同じセンサーサイズと光学条件であれば、小さい画素は像を細かくサンプリングできます。ただし、画素を小さくするだけでは、光学系の分解能以上の情報を得ることはできません。 また、画素が小さいほど1画素に入射する光子数が少なくなるため、微弱光条件ではS/N比が低下する場合があります。画素サイズは、光学系の倍率、NA、撮影対象の大きさ、必要な視野に合わせて選定します。
Q6長時間露光にはどのモデルが適していますか?
微弱光を数秒から数分以上露光する場合は、暗電流を抑えられる深冷却モデルが適しています。 Maranaは-45℃の真空冷却に対応し、天体測光、微弱発光、長時間分光などに適しています。CB2シリーズも液体冷却に対応し、長時間露光時の暗電流を低減できます。 必要な露光時間、周囲温度、振動条件、冷却水の使用可否も含めて選定してください。
Q7UV、EUV、軟X線を撮影できるsCMOSカメラはありますか?
UV撮影には、200~400 nmに最適化されたCB2 UVがあります。 EUV・軟X線の直接検出には、Marana-Xが対応します。Marana-XはEUV・軟X線向けの背面照射型sCMOSカメラで、EUVリソグラフィー、HHG光源評価、軟X線分光、トモグラフィーなどに使用できます。 波長や光子エネルギーによって、カメラウィンドウ、センサー構造、直接検出・間接検出の適否が変わるため、使用条件の確認が必要です。
Q8カメラ選定の相談には、どのような情報が必要ですか?
次の情報があると、候補モデルを絞り込みやすくなります。
- 使用波長または光子エネルギー
- 想定する入射光量
- 露光時間
- 必要なフレームレート
- 撮影範囲と必要な空間分解能
- 使用するレンズ、顕微鏡、望遠鏡、分光器
- 外部トリガやパルス光源との同期条件
- 必要な撮影時間と保存データ量
- 空冷・液体冷却の使用可否
- 使用するOSや制御ソフトウェア
カメラ単体の仕様だけでなく、光学系、制御、データ転送、冷却方法まで含めて検討することで、実際の測定条件に適した構成を選定できます。

