2016年第2 四半期号 ニュースレター

論説

論説

Zurich Instruments から今月ご紹介するのは、初の中間周波数試験アプリケーション用のインピーダンスアナライザと LCR メータとなる MFIA 5MHz です。最高 50 MHz までの高帯域幅での動的インピーダンス信号の測定に優れた HF2IS インピーダンス分光器を補完する MFIA は、低時間分解の測定と同時に高精度、高い再現性を必要とするアプリケーションを対象とする当社初の機器となります。

MFIA 開発プロジェクトの主任技術者である Juerg Schwize rのインタビューをご覧ください。

また、当社の YouTube チャンネルで新しい動画シリーズの公開を発表するにあたり、非常に光栄に存じます。このシリーズでは、LabOne ツールに関し、これまで以上に詳細にわたってご説明いたします。この新しい動画は、新しいユーザの皆様を対象とし、スイープスペクトルアナライザの使用方法を実演しています。

また、次回会議に出張される時に資金が必要なユーザーの皆様のために、Student Travel Grants 2016(学生のための旅費支給)のコンペを行います。今すぐご応募ください!

数多くの刺激的な測定結果で素晴らしい夏をお過ごしください!

新製品:MFIA 5 MHz インピーダンスアナライザとプレシジョン LCR メータ

新製品

MFIA 5 MHz 基本スペック

  • DC~5 MHz
  • 0.05% 精度
  • 1 mΩ~10 GΩ

Example Applications

  • 個別部品試
  • 誘電特性
  • 生体インピーダンスのモニタリング
  • 半導体と太陽電池の試験
  • マイクロ流体工学

Zurich Instrumentsの MFIA は、周波数範囲 DC~5 MHz におけるインピーダンス測定に対し、新しい基準を打ち立てるデジタル・インピーダンスアナライザとプレシジョンLCR メータです。MFIAは、0.05%の基本精度と1 mΩ~10 GΩにわたる測定範囲を提供します。この機器には高い測定の再現性があり、温度ドリフトも小さくなっています。LabOne ユーザインターフェースを備えたMFIAでは、ソフトウェアのダウンロードやインストールの必要なしで、インピーダンスや LCR 測定のための待望の革新性を数多く提供します。

斬新なアプローチ

当社では、被試験体を通じて電圧や電流を直接測定するアプローチを選びました。このアプローチにより、その他数多くの機器ベースの平衡ブリッジに未だ共通しているフィードバックループを取り除きます。この直接的なアプローチにより、1 Hz という低い周波数範囲から、10 GΩ までの高い測定範囲までの測定が可能になります。他の中間周波インピーダンスアナライザと比べ測定速度も早く、20 ms/ データポイント(f > 10 kHz)の卓越したレベルでの完全な精度を実現します。さらにスタートアップドリフトもすぐに起動するよう設計されています!機器の電源を入れてから、25 秒以内に正確な測定を行うことができます。 優れた仕様以外にもまだメリットはたくさんあります!

一線を画すソフトウェア

使いやすさやワークフローの効率性において、インピーダンスアナライザと LCR メータで少しだけイノベーションを垣間見ることができます。市場でトップクラスの数多くの機器で周波数スイープを行う場合、一部の競合会社では顧客に対しスキャンあたり 201 データポイントに制限しているため、未だにプログラミングには手を焼いています。ところが当社の機器コントロールソフトウェア LabOne では、ソフトウェアをインストールする必要もなく、ウェブブラウザや USB/LAN 接続経由で完全プログラミングコントロールに簡単にアクセスできるという新しい基準を打ち立てています。

LabOne におけるインピーダンス解析用の革新的かつ主要な機能を3つほど簡単にご紹介しましょう。

補償アドバイザ:高い測定精度を達成するため、通常試験装置や機器と被試験体(DUT)間の接続が原因の寄生効果を補償する必要があります。効率的なワークフローを通じて LabOne 補償アドバイザが段階的にアドバイスを与え、測定性能を最大限に引き出します。各補償ステップは検証され、測定誤差に対しデータが修正される前にお客様にフィードバックを提供します。

信頼性インジケータ:シールド、ゲイン誤差、補償誤差、オーバーフローまたはアンダフローの各データポイントがLabOne信頼性インジケータによって検証されます。精度が落ちている場合、結果を改善するための方法を提案します。

パラメトリックスイープ:ユーザーの皆様は自由に機器パラメータのスキャンを行うことができます(例:周波数、バイアス電圧、試験振幅)。ステップポイント数の制限なく、自由に範囲を調節することができます。線形スキャンと対数スキャンの両方に対応しています。面倒な手動での微調整をなくすため、様々なアプリケーションモードがプログラミングされています。各アプリケーションモードには、最短の測定時間で最も精度の高い結果を達成するための最適化された設定があります。

さらに、定評のある LabOne 時間周波数解析用のツールセットは、数値、スコープ、SWトリガ、プロッタ、FFTアナライザを備えています。ツールから得たデータは、マウスを1回クリックするだけでベクタ形式またはプレーンデータファイルに保存することができます。別のソフトウェアの拡張された等価回路解析では、ZView、MATLAB、およびカスタマイズされた CSV エクスポートファイル形式がサポートされています。

また、MFIA には Zurich Instruments の MFLI ロックインアンプの機能性が含まれています。外部電源を使って簡単に測定を同期することができます。高帯域幅での個別の電圧・電流測定がサポートされ、I-V 曲線をそのまま記録する DC での測定が可能です。

従来の常識を覆す違いを体験

すべての機器には、寄生容量を最低限に抑え(< 容量8 fF)、最適化された MFITF インピーダンス試験装置が付属しています。また、様々な補償スキームのために、ショート、オープン、正確な1 kΩ 負荷を含む12 個のサンプルキャリアのセットも付属しています。

今すぐ測定を始めましょう!

インタビュー:Juerg Schwizer

物理学者であり、ソフトウェア開発のリーダを務める Juerg Schwizerさん

物理学者であり、ソフトウェア開発のリーダを務める Juerg Schwizer は、Zurich Instruments でインピーダンスアナライザと LCR メータの開発の指揮を取っています。

Juergさん、こんにちは!新しいMFIAインピーダンスアナライザの開発の指揮を取っていらっしゃいますが、これまでに一番取り組み甲斐があったのはどんなことですか?

測定の質を立証するため本格的なアプローチが必要な13桁の測定範囲と約6桁にわたる周波数範囲をカバーする精度の高い機器を構築することです。私たちのチームは、短期間で高粒度のリアクタンスチャート全体を精密に示す完全に自動化された試験台を開発しました。この試験台により、機器のハードウェアとソフトウェアを向上させるために多くの情報を得ることができます。

ハードウェア側の例を挙げていただけますか?

設定に、温度依存0.2 ppm/K未満で高精度のリファレンス抵抗を含めた後、測定の再現性をさらに向上させ(温度ドリフトチャートを参照)、起動時間を25秒にするため、入力段階で基本的なコンポーネントをいくつか調整しました。両方の特性は、日常的な臨床検査に対し実質的に極めて重要です。市場に出回っているその他の機器と比較して、MFIAの動作は非常に優れていることを確認しています。

ではソフトウェア側は?

試験台測定を自動化するために、周波数、バイアス電圧、駆動振幅のスキャンを行うと同時にインピーダンス測定パラメータを表示するLabOneスイープを適合させました。また現在では、出力・入力の自動範囲調整や自動帯域幅調整にも対応しています。自動化することで測定が迅速かつ簡単にできるようになるため、多くのユーザーの皆様に役立ちます。

では、どのようにしてソフトウェアがより高い精度を実現するのでしょうか?

まず精度の高い測定を行う際には、必ず事前にハードウェアを用意することが重要です。ですが、多くの場合、機器の使用方法や測定データがどのように解釈されるかにより、達成可能な精度が制限されてしまいます。私たちは、考案された信頼性インジケータとユーザーの皆様にアドバイスを与え、潜在的な制限を打開するためのフィードバックを提供する補償アドバイザーに誇りを持っています。

具体的な例を挙げていただけますか?

それでは、大きな変化をもたらす信頼性インジケータに関する2つ例を挙げましょう。問題の中でも非常に明確なのは、関連機器入力のアンダーフローやオーバーフローです。これは通常ケーブル接続の不良が原因です。

準最適測定の中でもわかりにくいのは、Z=R||C回路のCを例に挙げると、測定されたインピーダンスZに対し、モデルパラメータが弱感受性のみの場合です。この場合、モデルパラメータの精度の低下を引き起こす恐れがありますが、信頼性インジケータからしかるべく報告されます。測定パラメータや設定を調節することで、状況が改善する場合も多くあります。一番厄介なのは、機器と被試験体間の接続が制限されている場合です。

そこに試験装置が登場するわけですね…

その通りです。高精度を達成するために、寄生容量を可能な限り低く押さえてから開始することで、非常に有利になります。MFIAを使用するすべてのお客様に、細心の注意を払って設計されたMFITF試験装置とコンポーネントキャリアのセットを提供しています。キャリアと装置の組み合わせは、寄生容量8 fF未満になります。すべてのお客様は製品が届いてからすぐに、付属のオープン、ショート、正確な1 kΩキャリアを使用して、明確に定義された簡単な開始点から精密な測定を行うことができます。

次は何に取り組む予定ですか?

かなり熱心に開発に取り組んで数ヶ月ほど経ちますが、ウィンドサーフィンをするために休暇をとる予定でいますが、そこでは風力6や波に取り組みます。そしてそれからは何か根底から覆すようなことがしてみたいですね。

新しいビデオ:スイープ、数値データ、プロッタ、SWトリガに関する詳説

スイープ、数値データ、プロッタ、SWトリガに関する詳説

LabOne は、MF シリーズHF2 シリーズUHF シリーズといったすべての機器シリーズで動作する当社の革新的な機器コントロールソフトウェアです。LabOne は、様々な機器やシリーズに共通する時間周波数ドメイン解析用に幅広いツールを備えています。

スイープの動画スペクトルアナライザの動画では、クイックスタート・ガイドで網羅されていない部分も Paolo が詳細わたって説明しています。

当社では、ユーザの皆様が LabOne のすべての機能性を活用できるよう願っております。最新の機器コントロールやデータ解析がいかに直感的で効率的なものであるか、ご自分の目でお確かめください。


製品一覧へ戻るZI 社のニュースレター 一覧へ戻る