光フェーズロックループ

関連製品: MFLI + PIDUHFLI + PID

光フェーズロックループ(OPLL)は、2つの(レーザの)光フィールドの相対位相を同期します。
その結果、位相関係を一定に保ちながら、2つの光フィールドの周波数差を調整できます。

一般的なOPLLのアプリケーション例;

  • コヒーレントラマン遷移
    2つの原子または分子エネルギレベルは、定義済みの周波数差を持つ2つの
    コヒーレント光フィールドによって、3番目の(仮想)エネルギレベルを介して関連付けされます。
    明確に定義されたコヒーレントポピュレーショントランスファーをラビ振動を用いて実行するには、
    各実験の過程でレーザー間の相対位相を安定させることが重要です。
  • 周波数コム
    周波数コムを「光定規」として使用するには、繰返し率とキャリアエンベロープオフセット
    (CEO)周波数を明確に定義する必要があります。 繰返し率は、光から直接推定でき、
    レーザーキャビティ長を調整することで制御できます。 CEOの場合、いわゆるf-2f干渉計は
    通常、くし形スペクトルの高周波数端と周波数倍化された低周波数端の間にビートノートを
    生成します(光スペクトルが周波数オクターブをカバーする場合)。 CEOを定義された
    設定値に保つために、励起パワーをフィードバック制御します。
  • コヒーレンスクローニング、レーザ転送ロック(レーザ安定化)
    光フェーズロックループは、1つのレーザのコヒーレンス特性(周波数 / 位相安定性など)を
    別のレーザに転送できます。この際、サーボループの帯域幅は受け側レーザに存在する
    ノイズに対処するのに十分な大きさである必要があります。このように、複数の
    低コヒーレンスレーザを、高度にコヒーレントなマスターレーザによって安定化できます。
  • コヒーレントパワーコンビネーション
    OPLLを使用して同期させることで、複数のレーザをコヒーレントに結合し、
    フェーズドアレイオプティクス、LIDAR、光ビームステアリングなどの
    建設的および破壊的干渉を生成できます。

2つの光フィールド間の相対な光学位相は、通常、ビームスプリッタ / コンバイナで
フィールドをオーバーラップさせ、2つのレーザの周波数差でビートノートを
光検出器上に生成することで検出します。そこから、電気的なフェーズロックループが
ビートノートを高安定性のRF基準発振器に参照します。フィードバック信号は、セットアップ内の
周波数または位相シフトエレメントに提供されます。これは、レーザ内のエレメントや、
音響光学変調器などの外部エレメントです。


光フェーズロックループ

Related Publications

  • A. Klenner et al., “Phase-stabilization of the carrier–envelope-offset frequency of a SESAM modelocked thin disk laser”, Opt. Express 21 (21), 24770 (2013)


測定戦略

信号解析と制御の観点から、上記の例は、光学設定の複雑な詳細を電圧制御発振器(VCO)
に置き換えることで容易に理解できます。 VCOは、その制御入力に印加された電圧に応じて
変化する周波数を出力します。ここで重要なのは、制御電圧がある値だけ変化したときに
周波数が変化する量です。まず、VCO出力の位相を、位相検出器、つまりロックインアンプにより、
2番目の基準発振器と比較します。 その比較に基づいて、VCOが基準発振器にしっかり従うよう、
VCO制御電圧をフィードバック制御します。

スムーズで安定した動作のために、考慮すべき最も重要な側面は次のとおりです。

  • 高いサーボ帯域幅:レーザーやセットアップの他の部分の特性に応じて、
    必要な帯域幅を把握する必要があります。 帯域幅の超過は、通常、レーザの
    ノイズを増加させるため、大きいほど良いとは限りません。
  • フェーズアンラップは、ロックと安定した動作にとって非常に重要です。
    ほとんどの位相検出器は、ロックのアクセス可能な位相範囲として±π/2しか提供できません。
    その制限を超えるすべての歪みは、不安定性の原因となる可能性があります。
  • 支援的ユーザインターフェイス:安定した動作につながるパラメータの設定は
    重要なステップです。


Zurich Instrumentsで測定するメリット

  • ±1024πにわたるフェーズアンラップにより、堅牢な動作が可能になります。
  • 位相ノイズの量によっては、高いサーボ帯域幅が必要になります。
    UHFLIロックインアンプは、最大100 kHzのサーボ帯域幅を保証します。
  • PID AdvisorにはVCOモデルが付属しており、レーザーのセットアップをモデル化して、
    適切な開始パラメーターを計算することができます。
  • ロックが完了したら、自動調整ルーチンを使用してPIDパラメータをさらに最適化し、
    残留PIDエラーを最小限に抑えることができます。
  • Scope、Spectrum Analyzer、Sweeper、Plotterで構成されるLabOne®ツールセットは、
    ロック品質の統合分析とモニタリングを可能にします。 たとえば、PIDエラーをヒストグラムとして
    視覚化して、ガウスからの偏差を見つけることができます。これにより、セットアップ内の何かが
    期待どおりに機能してないことが見つかります。
  • UHFLIの周波数範囲(600 MHz)を使用すると、参照用レーザとロックされたレーザ間の
    周波数差を広い範囲で掃引できます。

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