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SID4Bio
定量フェーズイメージング撮像装置

Quantitative Phase Imaging System

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PHASIC・SID4Bio 定量フェーズイメージング装置は、細胞の形態(モルフォロジー)を、無染色で生きたまま、簡単に観察・定量測定できる画期的な細胞観察装置です。

これまで、細胞のような透明な物体は、位相差顕微鏡を用いて観察してきました。位相差顕微鏡は、コントラスが高い画像を観察できますが、細胞の厚み、大きさなどの形態情報を定量的に把握することが、困難でした。

SID4Bio は、ラテラルシェアリング干渉方式を採用した細胞イメージング装置です。細胞の厚み、表面積、体積などのモルフォロジーを定量化した観察・解析が可能です。

培養細胞(iPS 細胞・ES 細胞などの分化・未分化状態の識別)の観察に最適です。

図-1 顕微鏡搭載 例

SID4Bio 定量イメージング装置は、どの顕微鏡メーカの製品にも
対応しています。
カメラポート(C -マウント)を介して簡単に装着できます。
特別な位相差対物レンズは、不要です。

SID4Bio 定量イメージングの原理

図-2 定量フェーズイメージングの原理
 図-2 定量フェーズイメージングの原理

平面波が周期性のある格子に入射すると、格子のピッチ(周期)で決まる干渉縞(インターフェログラム)が CCD 撮像面上に形成されます。SID4Bio では、交互に位相がπだけシフトした、Modified Shack-Hartmann マスク(MSH マスクマスク)と呼ばれる位相格子を、基準格子として使用しています(図-2 中の青とグレイの部分は、位相がπ だけ異なります)。

この MSH マスクマスクが、CCD 撮像カメラに装着されています。


図-3 定量フェーズイメージングの画像化プロセス
図-3 定量フェーズイメージングの画像化プロセス

培養液中にある細胞を観察すると、細胞を透過した光は、培養液を透過した光に比べて、
光波面の位相が遅れますので、CCD カメラ上に、図-3 のような干渉縞(インターフェログラム)が、
形成されます。

この干渉縞を、x, y 方向に、フーリエ変換し、x, y 方向の波面のスペクトル分布を求め、
さらに、X, Y 方向成分を逆フーリエ変換し、コンバインすると、定量フェーズイメージ(定量位相差像)が、
得られます。

SID4Bio では、細胞と培養液を透過する光波面の光路差 OPD (Optical Path Difference) を疑似カラー化し、
表示しています。 この画像を、定量フェーズイメージ (Quantitative Phase Image) と呼んでいます。

特長

  1. 細胞を生きたまま無染色・無侵襲・リアルタイムで観察できます。
  2. 細胞のモルフォロジー(厚み、表面積など)を定量的に解析できます。
  3. 振動の影響を受けません。

主な機能

  1. 画像表示
    • 定量フェーズイメージ(定量位相差画像)
    • 強度画像
    • 微分干渉画像
    • ハイパス・ローパス画像
    • 3D 画像
  2. タイムラプスイメージング

  3. 計測・解析
    • 細胞の厚み(nm単位)、表面積、体積
    • ドライマス
    • 細胞の厚みプロファイル
    • 細胞のセグメンテーション (ROI の設定)
    • ROI (Region of Interest) トラッキング:オプション
  4. オプション機能
    • Z軸断層像(トモグラフィ):専用アルゴリズム使用
    • MetaMorph(メタモルフ)、NIS Elements(ナイスエレメンツ)により、
      SID4Bio カメラをコントロールして、ライブフェーズイメージングができます。

応用例

  • iPS 細胞、HES 細胞等の培養細胞の定量的観察(分化・未分化細胞の形態観察・識別)
  • 心筋細胞の拍動イメージング
  • ドライマスのトラッキング(薬剤有効性・耐性の評価)
  • サーマルイメージング
     参考文献
     Guillaume Baffou et.al.,Thermal Imaging of Nanostructures by Quantitative Optical Phase
     Analysis,ACSNANO, VOL. 6, NO. 3, 2452–2458, 2012
ピクセル  1600 x 1200 pixels 
測定点  300 x 400  
波長域  350 ~ 1100 nm  
露光時間  10 µs to 18 min 
位相感度  < 0.1nm  
大きさ  76 x 63 x 132 mm 
重量  620 g  
顕微鏡との接続  C mount  

SID4Bio 定量フェーズイメージング観察例 Mammalian COS-7

定量フェーズ画像では、擬似カラー濃淡は、細胞の厚さの厚い部分を示しています。
この画像では、核のほか、エンドゾーム、リソゾーム (lysosome) 、ミトコンドリア (mitochondria) 、
ベシクル (vesicle) などの細胞構成物を無染色で観察できます。

SID4Bio 定量フェーズイメージング観察例 Mammalian COS-7 SID4Bio 定量フェーズイメージング観察例 Mammalian COS-7


定量フェーズ画像・微分干渉モード画像・ハイパスフィルタ処理画像

定量フェーズイメージ(x60) 微分干渉画像  ハイパスフィルタ処理画像
定量フェーズイメージ(x60)
厚み方向のスケールバー(単位:nm)
水平方向スケールバー(単位:µm)
微分干渉画像  ハイパスフィルタ処理画像

微分干渉モードでの画像では、細胞の形態が、シャープに画像化できます。
ハイパスフィルタ処理画像では、定量フェーズイメージの画像を構成する
空間周波数の高い成分を表示することにより、細胞の微細な構造を観察できます。
微分干渉モード画像と比較しながら、細胞観察ができます。


細胞の光学厚みのプロファイル測定例 (x60)
細胞の光学厚みのプロファイル測定例(高さ:nm)

細胞画像上で、黄色のラインに沿って光学的な厚みの断面プロファイルを測定できます。
ラインは、任意の位置・方向に引くことができます。


細胞セグメンテーション

細胞の一つ一つを忠実にセグメンテーション(ROI 化)できます。
画像の縁にある細胞は、セグメンテーションから除いてあります。
セグメンテーション(ROI化)後、それぞれの細胞について個別に、細胞の厚み(nm単位)、表面積、
体積などの形態(モルフォロジー)情報を測定できます。
タイムラプスイメージングと組み合わせて、個別の細胞の形態変化をトラッキングできます。

細胞のセグメンテーション例
細胞のセグメンテーション例

タイムラプスイメージング:Time-Lapse Imaging

タイムラプスイメージングでは、トータルの観察時間、画像取得インターバルを
設定することができます。
培養細胞等の細胞の動態を長時間にわたり観察できます。
画像データのビデオ化も容易です。ラベルフリーですので、細胞に損傷を与えることなく、
長時間の細胞培養過程をモニタリングすることが可能です。

タイムラプスイメージング Time-Lpse Imaging

オプション機能:Z軸断層像(トモグラフィー)

オプティカル・セクショニングにより Z 軸方向の定量フェーズ画像を取得できます。

オプション機能:Z軸断層像(トモグラフィー)
Z軸の任意の位置での定量フェーズ画像を観察できます。

iPS 細胞コロニー 分化 / 未分化の識別

iPS細胞コロニー 分化/未分化の識別 Pixel Position
iPS細胞コロニー 分化/未分化の識別 Pixel Position

細胞コロニーの厚みにより、iPS 細胞コロニーの分化/未分化状態の識別が可能になります。

iPS細胞コロニー 分化/未分化の識別
細胞コロニーの識別例

心筋細胞の拍動のリアルタイム観察・解析例

この画像の中のセグメント化したROI(Region of Interest)領域の位相差を、経時的に測定することにより、
心筋細胞内の拍動に伴う物質濃度の変化を測定することができます。


iPS心筋細胞培養のモニタリング
心筋細胞培養のモニタリング

タイムラプス画中の細胞を、図のようにセグメント化しROI(Region of Interest)を定義します。
SID4Bio の定量フェーズ画像は、ハローがなく、またコントラストが高く、細胞培養のモニタリングに最適です。
図は、培養心筋細胞の収縮・緩和運動に対応した光学厚みの時間変化を示したものです。
ラベルフリーで観察できますので、細胞培養条件の最適化もほか薬効評価に使用できます。


細胞周期におけるす光学体積のトラッキング

ラベルフリーですので、細胞にダメージを与えずに、細胞周期の観察を実行することができます。
タイムラプス画像の細胞群をセグメンテーションし、一つ一つの細胞のモルフォロジーや、
細胞の体積(optical volume)、厚み(optical thickness)、ドライマス(dry mass)などの
時間変化を追跡することができます。
図は、cos7 の細胞周期における細胞の光学体積の追跡例です。

細胞周期におけるす光学体積のトラッキング


薬効評価への応用

ラベルフリーの定量フェーズイメージは、細胞に損傷を与えずに細胞のをモルフォロジーや細胞の体積、
厚みなどのパラメータを長時間モニタリングすることができます。
この機能は、細胞アッセイによる薬剤のスクリーニング評価に最適です。
図は、コルセミド処理したHela細胞とコントロール細胞の表面積とドライマス(dry mass)の関係を
一つ一つの細胞毎に比較した結果です。

薬効評価への応用


サーマルイメージング

熱源であるレーザ光による温度分布の変化を、定量フェーズイメージングのOPD変化から
解析することができます。

サーマルイメージング
OPD(定量フェーズ画像) 温度分布画像 温度分布

 

細胞分裂 (mitosis) と遊走細胞

画像の左上に細胞周期 (cell cycle) のタイムラプス画像を観察できます。

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COS7細胞の微細構造(ハイパスフィルタ処理)

繊維接着したCOS7細胞のメンブレン (membrane) 、ベシクル (vesicle) などの動きが観察できます。

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COS7細胞質の微細構造  明視野画像(強度画像)との比較

細胞内のエンドゾーム、リソゾームなどの動きを観察できます。

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血液細胞内のマラリア(Malaria) 原虫の検出

イメージギャラリ

脅威的な感染症であるマラリアの血液細胞への侵入経路の解明、防御方法の開発は、大きな課題です。
血液細胞の定量フェーズイメージング画像を、ハイパスフィルタ処理(HF filtering)すると、
細胞内に侵入したマラリア原虫を確認できます。


イメージギャラリ

試料上のゴミ(dust)と、細胞内のマラリア原虫を識別できます。


イメージギャラリ

細胞内のマラリア原虫の大きさを測定できます。

Phase imaging microscopy for the diagnostics of plasma-cell interaction
Yolanda Ohene, Ilya Marinov, Lucie de Laulanie, Corinne Dupuy, Benoit Wattelier,
and Svetlana Starikovskaia
APPLIED PHYSICS LETTERS 106, 233703 (2015)
*SID4Bio定量フェーズイメージング装置による最新の細胞観察例です

Quadriwave lateral shearing interferometry for quantitative phase microscopy of living cells
Pierre Bon, Guillaume Maucort, Benoit Wattellier, and Serge Monneret
Optics Express, Vol. 17, Issue 15, pp.13080-13094, 2009
*Phasics社のSID4Bioにイメージング・測定原理についての論文です。

Optical detection and measurement of living cell morphometric features with
single-shot quantitative phase microscopy
Pierre Bon, Julien Savatier, Marine Merlin, Benoît Wattellier, and Serge Monneret
Journal of Biomedical Optics 17(7), 076004 (July 2012)
*Phasics社のSID4Bioに測定原理についての論文です。細胞観察の実例が、詳細に説明されています。

Live-cell mass profiling: an emerging approach in quantitative biophysics
Thomas A Zangle, Michael A Teitell
NATURE METHODS  VOL.11 NO.12,1221-1228, DECEMBER 2014
*干渉法の細胞の観察、とくにへの応用について、解説した総説です。

カタログ

論文資料

ドライマス(dry mass) は、水分を含まない細胞のタンパク質成分の重量ですが、
ドライマス (dry mass)、セル体積 (cell volume) など細胞形態変化を測定することは細胞周期 (sellcycle)、
薬剤の効果や細胞代謝など新薬開発 (Drug screening) に有用です。
上掲の論文は、SID4Bioラベルフリー定量フェーズイメージングにより、細胞のドライマス、セル体積をなどの
細胞形態変化を測定・解析した例です。

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